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モロカイ島北端の断崖下に続く、広い海岸線を持ったカラウパパ半島を一望出来る展望台。駐車場に車を置き、林の中を通る散策路を歩くと、突然視界が開けた、雄大な景色のカラウパパ展望台に到着する。
この展望台はモロカイ島の絶景ポイントであると同時に、歴史的なポイントでもある。1800年代の半ば、不治の病、そして伝染病として恐れられた、ハンセン病患者を、モロカイ島、このカラウパパ展望台のあるカラウパパ半島の収容所に隔離していた。人里は離れたこのカラウパパ半島は、隔離をするのに都合が良かったものと思われる。
そこに収容されていて、不治の病にかかり絶望のどん底にいた患者を、精神的に救うために、ダミアン神父がこの地へ移住した。
宗教的な精神的支えだけでなく、この地に教会や病院なども建設し、この地に住む患者のために尽くしていたが、残念なことに、神父もまたハンセン病にかかり、若くしてこの世を去る。このダミアン神父のことは、ハワイの英雄として、ハワイの人々に今も語り続かれている。
カラウパパ展望台には、展望台からの景色を説明するボードとともに、このハンセン病とダミアン神父について解説したボードもある。
なお現在は、ハンセン病は新薬の開発により、不治の病ではなくなっている。