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ユネスコ世界自然遺産に指定され、オーストラリアを代表する観光名所であるグレートバリアリーフの最南端に位置するサンゴ礁エリアが、国立公園にも指定されているこのレディエリオット島だ。
動植物の生態系が手付かずの自然のまま残るこの島は45ヘクタール、1周歩いて1時間ほどの小さな島であるにも関わらず、島の周囲には40頭ものマンタが自由に泳ぎまわり、また島には数千、数万もの渡り鳥が羽を休めている。また夏のシーズンにはウミガメが産卵の為、夜な夜なビーチに上がってくる。ヤシの木やパンダナス(タコ足の木)など南国特有の植物も豊富に見ることができ、美しい自然を堪能することができる。言うまでもなく海水の透明度も高く、エメラルドグリーンの海にサンゴ礁をみることができる。
レディエリオット島が発見されたのは1816年。島の名前の由来はこの島を発見したトーマス・スチュワート船長率いるレディエリオット号にちなんで命名されたとされている。島のシンボルとなっている白い灯台は1866年に仮設のものが立てられたところから現在まで130年の間に幾度かの修繕を繰り返りながら受け継がれてきた。灯台の見張り番の役目も何代にも受け継がれ、見張り番は日没から日の出まで90分おきに85段の階段を灯台の頂上まで登り海の安全を見守ってきた。小さいながらもこの灯台は29kmも先の船に光を届けることができるそうだ。
ブリスベンとケアンズの間にあるバンダバーグの街より北東約80kmに位置するこのレディエリオット島に渡るには、現在シーエアーという航空会社のフライトを利用するほかない。フライトはゴールドコーストからは1日1便、バンダバーグからは1日3便、ハーバーベイからも1日3便就航している。フライト時間はゴールドコーストからなら約2時間のフライト、バンダバーグからは約30分、ハービーベイからは約40分となる。人数が多い場合はブリスベンのレッドクリフ飛行場からもフライトを利用できるので団体には便利。ちなみに荷物の重量制限はひとり10kgまでとなるので注意(ダイビング機材などは例外)。
またレディエリオット島にはリゾート施設もあり、宿泊しながらこの自然を楽しむこともできる。エコ・ハットと呼ばれる簡易施設からリーフ・ユニット、アイランドスイート(1ベッドルームまたは2ベッドルーム)まで、滞在方法によってお部屋のタイプを選ぶことができる。
レディエリオット島ではシュノーケリングのほか、スキューバダイビングが楽しめる。島の周囲には20以上ものダイビングポイントがある。その他、グラスボトムツアー、リーフウォークツアーなどもぜひ参加してみよう。
レディエリオット島に滞在する場合には最初の3日間は環境保護税が一日あたり$5ドルかかるので注意。